肉の手帖

ゼロから学ぶ畜産 / 飼料【しりょう】

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飼料について_アイキャッチ

3行でわかる飼料

  • 牛たちのエサのこと。主に粗飼料と濃厚飼料の2種類があります。
  • 粗飼料はセンイ質が多く、濃厚飼料はタンパク質や炭水化物が多いです。
  • 濃厚飼料の代表格である穀物とうもろこしは、日本国内では生産していません。

飼料について1 飼料について2

飼料とは

飼料とは牛のエサのことで、大きく粗飼料と濃厚飼料の2種類にわかれます。

粗飼料とは

草や草を加工してつくったエサのことで、牧草や乾草、サイレージなどが該当します。牛の主食です。

粗飼料の種類によっても特徴があり、たとえば牧草は水分が多く、同じだけの栄養を確保しようとすると、乾草やサイレージより多くの量を与えなければなりません。ですが、牛の食べられる量には限界があるため、牧草だけで必要な栄養をまかなうのは難しいです。

一方、乾草は水分が抜けて栄養が凝縮されているため、そうした心配はありません。ただ梅雨時には水分を吸って、ダメになってしまうリスクがあります。

濃厚飼料とは

とうもろこしや大豆、麦やふすまなどを粉末状にしたり、圧ぺん加工したりして作ったエサです。こちらは牛のおかずに相当します。

こちらは、主に牛の筋肉や脂肪をつくってくれます。取りすぎると肥満になってしまうなどのリスクがありますが、取らなすぎもいけません。

 

栄養面では、粗飼料はセンイ質を多く含み、濃厚飼料は炭水化物やタンパク質を多く含みます。このうちセンイ質は牛の第1胃(ルーメン)の発達に欠かせないもので、特に大切な栄養素です。センイ質が不足するとアンモニア中毒などにかかってしまう可能性があります。

子牛の発育に欠かせない母牛の母乳

ただし、牛は生まれた直後から粗飼料や濃厚飼料を食べるわけではありません。最初は人と同じで、母牛の母乳で育ちます。子牛は母牛の胎盤から免疫を受け取れないため、母乳を通じて免疫を獲得しなければなりません。

その後、母乳では栄養が足りなくなってくるので、人工乳という離乳食に切り替え、少しずつ段階を経て粗飼料や濃厚飼料へ移行していきます(エサを一気に変えると牛に負担がかかり、下痢などを起こしてしまいます)

ちなみに、肥育農家の多くは肉牛として育てる子牛を繁殖農家や酪農家から譲り受けるため、牛を乳で育てることはあまりありません(繁殖から肥育まで一貫して経営されている農家さんなどを除いて)

代表的な濃厚飼料の穀物とうもろこしは、日本では生産されていない

肉用牛に与えられる濃厚飼料や配合飼料に含まれるエサの代表的なものに、穀物とうもろこしがあります。こちらは実は、日本国内で生産されておらず、そのすべてを輸入に頼っています。

ちなみに私たちが食べるとうもろこしは「穀物」のとうもろこしではなく「野菜」のとうもろこしのため、ここには含まれません。スイートコーンなど野菜としてのとうもろこしは、日本国内でも北海道をはじめ多くのところで生産されています。

関連記事

飼料についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

粗飼料と濃厚飼料の種類・役割について

国産牛もエサの多くは外国産。輸入飼料の安全性について。

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